前立腺は男性のみにある臓器です。膀胱の下に位置し、尿道のまわりを取り囲んでいます。栗の実のような形をしています。前立腺がんは、前立腺の細胞が正常な細胞増殖機能を失い、無秩序に自己増殖することで発生します。前立腺がんは、早期に発見すれば治癒することが可能と言われていますが、多くの場合自覚症状がありません。進行すると、尿が出にくい、尿の切れが悪い、排尿後すっきりしない、夜間にトイレへ行く回数が多い、我慢ができずに尿を漏らしてしまうなどの症状に加え、血尿や、腰痛などの骨への転移による痛みが現れることもあります。また、前立腺がんの罹患には、多くの遺伝子がかかわっていることが近年の研究で報告されています※1。

前立腺がんの体質リスクが高い人は、他の人に比べて環境リスクが少ない場合でも罹患してしまうことがあるので、特に注意しましょう。
なお、前立腺がんの可能性を調べる「PSA検査」は国の対策型検診には含まれていませんが、多くの自治体や人間ドックで受けることができます。体質リスクが高くて心配な方は、受けるかどうかを医師と相談して決めるとよいでしょう。排尿の異常など気になる症状がある方は、検診を待たずに早めに医療機関を受診してください。
参考データ
前立腺がんは、特に40代以降気をつけたい疾患です。
年齢別の前立腺がん罹患率※2
前立腺がんの代表的な症状
- 尿が出にくい
- 排尿回数が増える
- 血尿
- 腰痛
前立腺がん予防の心得
避けたい環境リスク
- 肥満
- 喫煙
- 飲み過ぎ
- 運動不足
など
予防効果の期待あり
- 大豆イソフラボン
など
ご自身の体質リスクに留意し、発症のリスクを下げられるよう、上手に予防しましょう。
- ※1
- A cross-population atlas of genetic associations for 220 human phenotypes
https://www.nature.com/articles/s41588-021-00931-x
- ※2
- 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)